グローバル英語とは
学習指導要綱の大変革を目の前にして、グローバル化とか国際人とかよく聞くようになったと思いませんか?
機会があり金城大学で開催されたシンポジウムに参加してきました。そこでは大阪大学院の日野教授から、先生の考える「グローバル英語」についてお話をききました。大変興味深い内容で、それをきいてこのままでいいんだと自信がわきました。それは、英語を話すことや英語を勉強することで考えも洋風化しなければとか、日本の文化に根ざさないような表現を知らないから我々は残念だとか思わなくてもいいんだと思ったからです。
英語と言われると皆さんはどんな国を想像しますか?そもそもこの質問も愚問だと思いますが、英語は言語であり国ではないのです。テクノロジーが発達してほかの国との距離が近くなったため、私たちはコミュニケーションの一つの手段として、割と多くの国で話されているであろう英語という言語を選んでいるということにすぎません。いつも感じるのは英語=アメリカ人です。この固定観念みたいなものが強いような気がします。日野先生曰く、「日本人が話す日本的発想の英語でよいのでは」ということがすごく腑に落ちました。
日野先生がわかりやすい例を挙げて説明してくださった一つに、brother という観念は日本にはないということ。最初は「??」となりましたが、brotherという単語は単に男の兄弟を言っています。私たちは日本語の中で兄弟の話をする場合、「私には男の兄弟がいます。」とは言わず「私には兄がいます。」のように必ず自分より年上なのか下なのかを明示しますよね。でも、英語を勉強するときには I have a brother. と習います。意味は分からなくないですが、よく考えるともやっとします。こういう視点に気が付かせていただけるだけでもとても有意義なシンポジウムでした。
さらに、その時小学生だった娘の担任の加藤先生もご登壇され、小学校英語についての講義をしてくださいました。小学生に戻ったような気分でわくわくする模擬レッスンを体験しました。レッスンの運び方にたくさんのヒントと「愛」があり、マネしたいなと思うところばかりでした。
英語教育に関して新しい視点から考えることのできた有意義なシンポジウムでした。
0コメント